こんにちは。
「フランス家庭料理教室アン・プチ・プ」 の神崎則子です。

今月のテーマは 「もちもち美味！寝かせ玄米」

寝かせ玄米とは、小豆と塩を加えて炊いた玄米ごはんを数日間保温して熟成させたもので、酵素玄米とも呼ばれます。



通常の玄米ごはんより、もっちり柔らかく消化が良いのが特徴で、熟成させることで栄養価がさらに増すと言われています。

玄米と一緒に炊く小豆は、ポリフェノール・食物繊維・タンパク質・ビタミンB1・鉄分などの栄養が豊富で、免疫力アップやアンチエイジングなど様々な健康効果が期待できます。



塩は玄米のにおいを抑え、吸水率を上げてふっくら炊き上げる効果があります。




それでは、美味で栄養価が高く消化も良いパーフェクトな寝かせ玄米の作り方をご紹介します。



寝かせ玄米の材料は、玄米・小豆・塩のみ。

必要な道具は、圧力鍋または玄米が炊ける炊飯器。圧力鍋を使う場合は、保温するための炊飯器か保温ジャーも必要です。

完成まで時間はかかりますが、基本ほったらかしOK。ぜひチャレンジしてくださいね。




まず最初に、玄米を発芽させることから始めます。

玄米は炊く前に水に浸けて発芽玄米にすることで、ふっくら美味しく炊き上がり消化吸収もアップし、ギャバ（アミノ酸の一種）がもとの玄米の3倍、白米の10倍にも増えると言われています。



ギャバにはストレス軽減、血圧上昇や動脈硬化の抑制など数多くの健康効果があります。
おいしさと栄養面から、玄米はぜひ発芽させてから炊いてください。

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※どのお米を選べば良いか分からない場合は「 お米の選び方 」ページをご確認ください。


【発芽玄米の作り方】
研いだ玄米をバットなどに入れ、水に浸して半日ほど置きます。夏場は傷みやすいのでときどき水を替えること。



胚芽部分がふっくらと膨らみ、わずか0.5〜1mmほどの芽が出たら発芽玄米の完成。



ザルにあげてしっかり水気を切ったら、いよいよ寝かせ玄米を炊きましょう！


【寝かせ玄米の作り方】
発芽玄米　3合分
小豆　40〜80g
水　620〜670cc
塩　小さじ1弱

1. 圧力鍋に発芽玄米、水、塩を入れてざっと混ぜ、水洗いした小豆を加えます。
小豆の量はお好みで加減してください。私は多めが好きなので80g使用しています




2. 強火にかけ、圧力がかかったら弱火にして20分加熱したのち、火を止めてそのまま20分置いたら炊き上がり。 ※炊飯器の玄米モードで炊いても良い。




3. 十字にヘラを入れ、4等分にします。




4. それぞれ上下を返すようにさっくり混ぜます。




5. 炊き上がり！
このままでも充分美味ですが、これを寝かせ玄米にするため、炊飯器に移します。




6. ごはんが乾燥しないよう、こんもりとした山高にととのえ、蓋をして保温スイッチを入れます。




7. 1日1回、ヘラで上下を返すように混ぜます。保温して3日ほど経ったら食べごろ。





炊飯器で保温を続けながら熟成させる寝かせ玄米は、日を増すごとに濃い赤茶色に変化します。



これはメイラード反応と呼ばれ、玄米の糖質と小豆のタンパク質が反応し、強い抗酸化作用を持つメラノイジンという褐色成分が生成されて起こります。


1日目：炊いた当日。ふっくら炊き上がり美味ですが、多少のぷちぷち食感はあります。




2日目：赤茶色に変わり、ぷちぷち食感がなくなり食べやすい柔らかさになりました。




3日目：より茶色味が増し、もっちりと柔らかく食べごろになりました。




4日目：より色が濃くなり、もちもち感と柔らかさが増しました。




5日目：さらに色が濃くなり、まるでお赤飯のようにむっちりと柔らかくなりました。




保温期間は1週間ほど可能ですが、日が経つほど乾燥しやすく電気代も心配なので、3〜5日で食べ切るのがおすすめ。お好みの熟成度で冷凍保存も可能です。


寝かせ玄米は、白ごはんや玄米ごはんと同様にいろんなおかずにあいます。
あっさりとした和食はもちろん、こってり系の中華や洋食との相性も抜群。



栄養満点の寝かせ玄米で、ジメジメと不快な梅雨時の体調不良を吹き飛ばしましょう。